No.27【4軒に1軒が平屋】
平屋人気の裏側と2階建ての価値、最初に知ってほしい現実とは?
いつもブログを閲覧いただき、誠にありがとうございます。
HIKAGEの代表、日影道也です。
家づくりの相談の中で「平屋が良いと聞いたから」「最近平屋が流行っているから」
という理由で検討が進む一方で、後半になって土地や暮らし方と合わず悩まれる方にお会いします。
平屋は間違いなく人気が高まっていますが、すべての家づくりに最適とは限りません。
今回は「どちらが正解か」ではなく「自分たちに合うのはどちらか」という視点で
整理してみたいと思います。

この記事でわかること
家づくりは大きな決断なので、できるだけ後悔したくないと思われる方がほとんどです。
この記事では、次の内容を丁寧に解説しています。
・平屋が増えている背景を数字で確認できる
・平屋と2階建ての向き不向きが具体的にわかる
・後悔が出やすい理由と避け方を事前に知れる
・迷った時に判断を助ける「考え方の軸」が整理できる
押し付けではなく、一緒に選択肢を整理することを意図しています。
なぜ平屋が増えているのか。数字で見える現実

SNSや雑誌で平屋の写真を見かける機会が増えましたが、実際に統計でも同じ傾向が現れています。
平屋の着工棟数は2020年の46334棟から2024年には58700棟に増加しました。
国土交通省の統計では2024年に居住専用住宅に占める平屋比率が17.0パーセント、
別のデータ(ベーシックインフォメーションセンター)では
戸建全体に占める平屋比率が15.7パーセントとなっています。
さらに注文住宅の分野でも変化が大きく、
SUUMOリサーチセンターの「2025年 注文住宅動向・トレンド調査」では、
平屋を選んだ割合が25.3パーセントと過去10年で最高値を記録し、
4軒に1軒以上が平屋という状況です。

地域差も見逃せない点です。
九州・沖縄地方では平屋率が47.1パーセント。都道府県別では宮崎県55.8パーセント、
鹿児島県52.4パーセントと続き、福岡県を除く九州全ての県で平屋率が30パーセントを超えています。
一方、首都圏や近畿圏では10パーセント前後で横ばいが続いており、
土地環境が影響していると言えます。

富山は平屋と相性が良いのか。地域特性から考える
富山県は土地事情や暮らし方の面で平屋と相性が良いとされる地域です。
まず住宅延べ面積は全国1位で、その平均値は171.80㎡。
さらに令和5年(2023年)の住宅・土地統計調査では持ち家率74.9パーセントで
全国3位という数字が出ています。

敷地を広く確保しやすい環境に加え、車移動が中心で階段移動を面倒に感じやすいこと、
将来を見据えた住まいづくりを望む家庭が多いことなど、
平屋の需要が高まりやすい条件が揃っています。
ただし土地はすべて同じ条件ではありません。
住宅地の中には旗竿地や間口の狭い土地もあり、そうしたケースでは平屋に向かない場合もあります。
地域全体ではなく「土地ごとに相性を見る」ことが大切です。
本題の前に。階数を左右する4つの軸
平屋か2階建てかは、好き嫌いだけで決めると後悔することがあります。
実務では次の4つから整理します。
土地との相性はどうか

敷地の広さや形、日当たり、道路との位置関係などが階数に影響します。
例えば南側に家が迫る土地では、平屋の場合に採光計画が難しいことがあります。
家族構成はどう変化するか
子育ての時期、独立後のスペース、老後の生活など、時間軸で考えることで判断が変わります。
暮らし方に合う動線になっているか

洗濯、入浴、就寝、朝の準備、来客など、生活の流れは家庭によって違います。
暮らし方に合う階数はこれで変わります。
費用と維持費はどう考えるか
平屋は基礎と屋根が広くなるため坪単価は2階建てより高くなることがありますが、
階段やホールが不要な分、総工費は条件によって逆転することもあります。
この4つを押さえるだけで、選び方が大きく変わります。
平屋が「合う」と感じられる理由

動線が短く、暮らしがシンプルになる
平屋はワンフロアで生活が完結するため、移動が少なく暮らしが自然と整います。
玄関からLDK、水まわり、寝室までがつながっており、ご家族の距離が近くなりやすいのも特徴です。
構造的に安定しやすく安心感がある
平屋は重心が低く、上下階の揺れの差がないため、
地震時に建物全体が一体になって揺れる構造になります。
安心感という面で評価される理由のひとつです。
ただし課題もある
一方で平屋の検討段階で多い悩みもあります。
・土地の広さが必要になる
・隣家が近いと採光や視線が難しい
・子ども部屋の独立性が低い
・水まわりと寝室が近く音が気になる
・坪単価が高くなる場合がある
特に富山市周辺では南面に家が迫る土地が多く、中庭や北面採光の検討が必要なケースもあります。
2階建てが「合う」と感じられる理由

限られた敷地でも成立しやすい
2階建ては敷地が狭くても成立しやすく、配置の選択肢が広がります。
LDKを1階に、子ども部屋を2階に配置することで生活にメリハリも生まれます。
採光とプライバシーを取りやすい
2階を活用することで外からの視線を避けつつ光を取り込むことができるため、
都市部や住宅密集地でメリットが大きいです。
悩まれやすいのは階段と動線
多くの方が気にされるのは階段移動ですが、
1階に予備室を設けて将来的に寝室に転用するなど解決策も一般的です。
洗濯動線もランドリー、収納、物干しを同一階にまとめることで解決できます。
後悔につながりやすいのはどんな時か
■ 平屋の場合
平屋でよく耳にする後悔は次の通りです。
・土地の広さを考えず検討していた
・子ども部屋の独立性を軽く考えていた
・採光不足に気づいた時には間取りが進んでいた
多くは土地との相性と配置を早い段階で検討すると防げます。
■ 2階建ての場合
2階建てで聞かれるのは次のような内容です。
・洗濯動線が複雑になった
・将来の寝室移動を想定していなかった
・収納を2階にまとめ過ぎて不便になった
ただしこれらは設計段階でほぼ解消可能です。
どちらが正解ではない。暮らしに合わせるという視点
平屋と2階建ては「優劣の関係」ではなく「向き不向きの関係」です。

合いそうな傾向を挙げると、
【平屋が合いやすい場合】
・土地に余裕がある
・移動量を少なくしたい
・LDK中心の生活にしたい
【2階建てが合いやすい場合】
・敷地に制約がある
・プライバシーを確保したい
・庭や駐車スペースを取りたい
また迷った時は次の3つを考えると判断が早まります。
・老後はどこで寝たいか
・洗濯はどの階で完結したいか
・子ども部屋は何年必要か
この3つは生活そのものにつながる視点なので、判断材料として強い意味を持ちます。

まとめ
今回の目的は、平屋か2階建てかで迷った時に、
流行ではなく自分たちの暮らしに合った選び方を整理することでした。
2025年の調査では平屋率が25.3パーセントと過去10年で最高値を記録し、
関心の高まりは数字にも表れています。
一方で富山県の持ち家率は74.9パーセントで全国3位、
住宅延べ面積は全国1位と地域特性も明確です。
数字を見るだけでなく、土地条件、動線、将来まで含めて考えることが後悔を防ぎます。
もし迷いが生まれた時は、一人で抱え込まず整理する場を活用する方法もあります。
HIKAGEでも平屋と2階建ての両方を設計していますので、
図面や土地資料を見ながら一緒に整理できます。
HIKAGEの施工エリア

HIKAGEでは富山市を拠点に、射水市、高岡市、滑川市、上市町、立山町、舟橋村など車で40分圏内のエリアで家づくりを行っています。
エリアを絞ることで工事中も入居後も迅速に対応できる体制を整えています。
家は建てて終わりではありません。
暮らし始めてからも寄り添える地域のパートナーでありたいと考えています。
上記以外のエリアについては一度ご相談ください。