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No.49【住まいの分岐点35歳】
老後の安心を左右する、賃貸か持ち家かの「本当の分岐点」とは?

「住まいの分岐点35歳:老後の安心を左右する、賃貸か持ち家かの『本当の分岐点』とは?」というタイトルのアイキャッチ画像。

こんにちは。富山を中心に注文住宅を手がけている、HIKAGEの日影です。

ひとつ、注目したいデータをお伝えします。65歳以上で賃貸住宅を探した経験のある方のうち、
「約3人に1人が年齢を理由に入居を断られた」という調査結果が2025年に発表されました
(R65不動産調査)。

この数字は、2023年の調査と比べて3.6ポイント増えています。
「賃貸でずっと自由に暮らせばいい」と考えていた方にとっては、一度立ち止まって考えたい現実です。
この記事では、賃貸と持ち家の違いを老後の視点から整理し、
「いつ・どう考えればよいか」の判断軸をお伝えします。

築50年・30年の古い賃貸アパートと、現代的なデザインの最新の新築一戸建てを左右に並べた比較画像。

この記事でわかること

  • 高齢になると賃貸が借りにくくなる理由
  • 入居拒否の実態を示す最新データと背景
  • リスクが顕在化しやすい年齢の目安
  • 持ち家がもたらす老後の住居費の変化
  • 35歳からの住まい選びで考えておくべきこと

「今は問題ない」が通用しなくなる年齢がある

賃貸の良さは「身軽さ」にある

賃貸の魅力は、なんといっても柔軟性です。転勤や家族構成の変化に合わせた住み替えができ、
設備の修繕も基本的には大家さんが対応してくれます。固定資産税や建物のメンテナンスコストを
意識せずに暮らせるのも、賃貸ならではです。

30代の働き盛りにある時期は、この身軽さが暮らしの選択肢を広げてくれる場面もあります。
「今はまだ賃貸でいい」という選択が、十分に合理的な局面もあるでしょう。

ただし、60代を前にして状況は変わっていく

問題は、その「柔軟さ」がいつまでも続くとは限らない点です。
若いころは選び放題だった賃貸物件も、60代・70代になると選択肢がぐっと狭まることがあります。
収入が年金中心に移行すること、連帯保証人を確保しにくいこと、
単身世帯になると安否確認が難しいこと
——こうした事情が重なり、大家さんが貸し出しをためらうケースが増えてくるのです。

「その時になれば何とかなる」と考えて先送りにしてきたことが、
住まいの問題では手遅れになりやすい。そのことを、データを見ながら整理してみましょう。

塗装の剥げたドアや錆びた手すりが並ぶ、築年数の古い賃貸アパートの共用通路と生活感あふれる風景。

高齢者の3人に1人が直面する、「部屋を断られる」という現実

大家側の意識を数字で確認する

内閣府「令和6年版高齢社会白書」(国土交通省2021年度調査をもとに引用)によれば、
賃貸住宅のオーナーの約7割弱(66%)が、高齢者を入居させることに
「何らかの拒否感を持っている」と回答しています。

大家の意識割合
拒否感はあるが、以前より弱くなっている44%
以前と変わらず拒否感が強い16%
以前より拒否感が強くなっている6%
拒否感はない(推計)約34%

大家さんが懸念するのは、孤独死のリスク、認知症対応、退去後の残置物処理など複数の要素です。2025年10月には「改正住宅セーフティネット法」が施行され、
高齢者の入居支援を強化する制度的な枠組みが整備されました。
しかし、候補物件の絶対数不足という構造的な課題は残っており、
制度の整備だけで状況が一変するわけではありません。

住宅展示場の商談スペースで、家の模型や図面を前に担当者から丁寧な説明を受けている若い夫婦の様子。

実際に「断られた」高齢者は何割いるか

65歳を超えて賃貸住宅を探した経験を持つ方を対象にした調査(R65不動産・2025年)では、
「年齢を理由に入居を断られた経験がある」と回答した割合は30.4%に達しています。
これは2023年の調査(26.8%)から3.6ポイント増加した数値です。

さらに、直近1年間で「部屋探しに苦労した」と答えた方は6割以上にのぼっています。

約3人に1人が拒否を経験している
——この現実は、「高齢者の住まい探しは難しい」という感覚論ではなく、
調査データとして積み上がっている事実です。

「満室」の案内が掲示された、築年数の経過を感じさせる木造賃貸アパート「あけぼの荘」の入り口付近。

60代で気づく人が多い、賃貸の「想定外」とは何か

何歳ごろから、住居確保が難しくなるか

住まいの選択が難しくなり始めるのは、おおむね60歳前後からとされています。
収入構造が変わり、審査で求められる収入証明の内容も変化します。
65歳を過ぎると、先ほどのデータのように入居拒否を経験する確率が統計的に高まります。

「今は問題なく暮らせているから大丈夫」という感覚は、40代・50代のうちは現実的です。
ただ、問題が表面化するのは60代以降であるため、
その時点から対策を始めても選択肢が限られているケースがあります。

新居の玄関から、夕日に照らされた新しい街並みを晴れやかな気持ちで眺める、子供を抱いた若い家族。

賃貸派と持ち家派、老後の実情を比べると

賃貸持ち家(注文住宅)
住居費の推移老後も家賃が続くローン完済後は大幅に軽減
入居・継続のしやすさ高齢になると困難になる可能性あり自分の家のため制約なし
バリアフリー改修大家の許可が必要自由に改修可能
資産としての性質支払い続けても手元に残らない相続・売却・活用の選択肢がある
老後の安心感更新のたびに不確実性が残る住み慣れた家に安定して住み続けられる

総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では、高齢者のいる世帯の持ち家率は81.6%です。
また、2025年度版高齢社会白書によると、65歳以上の持家率は83.0%(一戸建て79.8%+集合住宅3.2%)
に達しています。これは、多くの方が高齢期に持ち家を選んでいるという傾向を示すとともに、
賃貸での住み続けが困難になった方が一定数いる現実とも重なります。

グレーの塗り壁とフラットな屋根がスタイリッシュな、モダンな外観の注文住宅と広々としたカーポート。

ローンが終わった後の老後と、家賃が続く老後——どちらを選ぶか

持ち家は「資産」か「負債」か

「持ち家は資産」という見方がある一方、「家は負債だ」という意見もあります。
どちらが正しいかは、建物の性能・立地・市況によって異なるため、一概には断言できません。

ただ、確実に言えることがひとつあります。住宅ローンが完済された後は、
毎月の住居費が大幅に下がるという事実です。管理費・固定資産税・メンテナンス費用は残りますが、
月々の家賃が丸ごとなくなるインパクトは、老後の家計に大きな余裕をもたらします。
加えて、自分の家であれば手すりの設置やバリアフリー化も自由に進められます。
年齢を重ねてからの住みやすさを、自分たちの判断で育てていける点は、賃貸との根本的な違いです。

また、立地や建物の性能・品質が高いほど、将来の売却・賃貸活用という選択肢が広がります。
HIKAGEが耐震等級3(許容応力度計算)の構造設計や、UA値0.46以下の高断熱仕様を
全棟標準としているのは、長く住み続けられることはもちろん、
将来にわたって価値が保たれやすい家づくりを大切にしているからです。

木造住宅の屋根裏部分に、ピンク色の高性能断熱材「ネオマフォーム」が隙間なく施工されている構造現場。

なぜ「35歳」が、老後の住まいを左右するのか

住宅ローンを組む際、返済期間35年を選択した場合、
35歳での借り入れであれば70歳での完済となります。
老後の入口とされる65〜70歳の前後にローンが完済されるかどうかは、
老後の家計を構造ごと左右します。

もちろん、40代での借り入れや繰り上げ返済で対応するケースもあり、
「35歳を過ぎたら検討できない」ということでは決してありません。
ただし、住まいの選択は「今の暮らし」だけでなく「20年後・30年後の暮らし」を含めた問いです。
住まいの情報と判断軸を整理することで、迷いは自然と減っていきます。
まずは「自分たちにとって何が優先か」を整理する機会を持つことが、
後悔のない選択への第一歩です。

富山市でHIKAGEの家づくり勉強会にご参加いただく方の中にも、
「賃貸のままでいいのか、持ち家にすべきか」という段階から相談を始めるご夫婦が増えています。
正解を求めるのではなく、判断の根拠を整理するために来ていただく方に、
この場はよく活用されています。

打ち合わせスペースで、モニターの3Dパースや手元の図面を熱心に確認しながらプランを練る夫婦と担当者。

【まとめ】賃貸か持ち家か、老後に後悔しない判断のために今整理しておくこと

「一生賃貸」という選択は、65歳以降に入居拒否や物件不足というかたちで
リスクが顕在化する可能性があります。制度整備が進む一方、高齢者の3人に1人が現実に
「断られた」経験を持つ現状を踏まえると、住まいの安心を確保する選択は、
早い段階で考え始めるほど取れる選択肢が広がります。

  • 高齢者の約30%が年齢を理由に入居を断られており、年齢が上がるほど賃貸確保の難易度が高まるため
  • 持ち家はローン完済後に住居費が大幅に下がり、老後の家計を安定させやすいため
  • 35歳前後からの検討は、完済時期と老後の開始時期を合わせやすく、選択の幅が広がるため

「どちらが得か」の答えは一つではありません。
自分たちの老後の収支・住居確保の見通し・資産形成のバランスを整理するプロセスが、
納得できる選択に近づく道筋です。

完成したばかりの新築住宅の前で、マイホームの鍵を手に取り、笑顔で引渡しの喜びを分かち合う夫婦。

HIKAGEの施工エリアについて

HIKAGEは、富山市を拠点に、射水市・高岡市・滑川市・上市町・立山町・舟橋村などを主な施工エリアとしております。

拠点から車で40分圏内を主な商圏としているのは、
建てた後の暮らしにも確実に寄り添える距離を保ちたいという考え方からです。
「建てて終わり」ではなく、住まいの成長をご家族と共に見守り続けることが、
HIKAGEの家づくりの根幹にあります。お住まいのことや資金計画について整理したい方は、
まずは個別相談や完成見学会からお気軽にご参加ください。

<上記エリア以外につきましては、弊社担当までご確認ください>

【引用・参考データ】

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